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花粉症は、単なる春の不調ではなく、地球環境の変化が私たちの体に現れた、“数少ないサイン”のひとつかもしれません。日本における花粉症の有病率は年々増加し、2019年には20年前のおよそ2倍にあたる42.5%に及んでいます※1が、「年々、症状がつらくなっている」と感じられる背景には、気温上昇や大気汚染など、気候変動による環境の変化が大きく影響していると考えられます。花粉症という身近な症状を通して、気候変動を“自分たちの体に関わる出来事”として捉え直してみませんか?
気候変動が花粉症を悪化させている?
春になるたびに「去年より花粉症がつらい」「症状が長引く」と感じる人は少なくありません。そう感じるのは決して“気のせい”ではなく、研究によって、気温の上昇や大気汚染が、花粉の発生や人体への影響に変化をもたらしていると示されているのです。
花粉の量が増えているのは、夏の猛暑の影響
1998年から2023年にかけて山梨県で行われた長期調査で、スギ花粉の飛散量と「前年7月の平均気温」との間に相関関係が認められました※2。スギは、春に飛散する花粉の量が前年夏の気象条件によって大きく左右される植物なのです。
花粉を生み出す雄花は夏に形成されるため、この時期の気温が高いほど雄花の成長が促される
また、同様の研究では、気温だけでなく日照時間の長さにも花粉飛散量との相関関係が確認されました。さらに、冬から春にかけて気温が高くなると、花粉の飛散開始は早まり、終了時期も遅くなる傾向があることもわかっています※3。「高温で日照時間の長い夏が続く」「暖冬によって春が前倒しになる」という傾向は、温暖化が進む現在の気候と重なります。さらに、こうした変化は一部地域に限られた現象ではなく、スギやヒノキを中心に、全国的な傾向として確認されているのです。実際に2025年の夏を振り返ってみましょう。全国153の気象台のうち132地点で、平均気温が観測史上最高を記録し、日照時間も全国各地で平年を大きく上回っています※4。研究結果を踏まえると、こうした猛暑が2026年の花粉量に影響している可能性は否定できません。そして、2026年は2月上旬の時点で九州や中国、東海、関東の一部でスギ花粉の飛散開始が発表され、平年より早いスタートとなりました※5。つまり、温暖化は花粉を「増やす」だけでなく、「より早く、より長く飛ばす」環境をつくっているのです。
空気の質が、体を花粉に反応しやすい状態へと変える ?
花粉症の悪化には「花粉の量」だけでなく「空気の質」も深く関わっています。大気中には、ブラックカーボン(すす)や対流圏オゾン(工場や自動車から排出される窒素酸化物(NOx)や炭化水素が太陽の紫外線と反応して生成される大気汚染物質のこと)のように、温室効果を持ちながら人体にも悪影響を及ぼす物質が存在しています。これらは「短寿命気候汚染物質(SLCP)」と呼ばれ、気候変動と大気汚染の両方に影響を与える点が特徴です。なかでも対流圏オゾンは、「気温上昇を通じて花粉の生産量や飛散期間を押し広げる」「気道や粘膜を刺激し、花粉に対する感受性を高める※6」という点で、花粉症の症状に影響を及ぼす可能性が指摘されています。つまり、花粉が増えるだけでなく、同じ量の花粉にさらされても、症状がより強く出やすくなることが考えられます。この対流圏オゾンは、工場や自動車から排出される窒素酸化物などが紫外線を受けて化学反応を起こすことで生成されるため、その排出を抑えることは、気候変動の緩和につながるだけでなく、花粉症の悪化要因を減らすという意味でも重要だといえるでしょう。
花粉症の原因を減らすための社会の取組み
花粉症の増加や悪化は、個人の努力だけで防げるものではありません。最後に、これまでに行われてきた、国や自治体、企業が進めてきた施策や具体的な動きを紹介します。
【国の取組み】花粉症対策の全体設計を担う
国が主体となった花粉症対策としては、①発生源 ②飛散 ③発症・曝露(人の体が抗原にさらされること)の3つの観点から、各省庁によるさまざまな施策が行われてきました。2023年には、分野ごとの施策を整理・連携させるために「花粉症に関する関係閣僚会議」を設置。花粉発生源となるスギ人工林を令和15年度までに2割減らすことを目標に掲げ、伐採・植替えの加速化やスギ材需要の拡大などを推進する方針が示されました。この方針に基づき、現在も発生源対策は継続的に進められています。
【自治体の取組み】地域に根ざした花粉症対策を
地域レベルでも、花粉症への対応は着実に進んでいます。産官学が連携し、地域特性に応じた取組みが各地で広がりを見せています。たとえば東京都では、スギ人工林の適切な管理や森林整備、花粉の発生状況に関する調査・研究を進めています。あわせて、健康安全研究センターにおいて花粉飛散の定点観測やデータ分析を行い、その結果を都民に向けて発信するなど、科学的根拠に基づいた普及啓発にも力を入れています。
出典:
こうした自治体の動きは、花粉症を個人の体調管理に委ねるのではなく、継続的に対策を講じていく点に特徴があります。
【企業の取組み】マスクや薬ではなく「森林の設計」から考える
花粉症対策は、症状を抑えるだけではありません。発生源そのものにアプローチしようとする企業の動きも広がっています。たとえば、産業活動で回収したCO2を活用し、少花粉品種のスギ苗木を効率的に育成する技術の実証※7。CO2を資源として循環利用しながら、将来的に花粉発生量の少ない森林へと転換していく取組みです。また、成長が早くCO2吸収力の高い新しい樹木品種の活用も進んでいます。この品種は、既存のスギやヒノキに比べて成長速度が約1.5倍とされ、成木になるまでの期間が短いことから、CO2吸収源としての役割も大きいと期待されています。さらに、同じエリアで育てた場合、花粉の飛散量が従来品種の半分以下に抑えられるという特性も報告されています※8。こうした動きは、気候変動対策と花粉発生源の抑制を同時に目指す試みです。花粉症の問題は、森林のあり方やエネルギーの使い方とも無関係ではありません。
花粉症の“悪化”は、私たちへの環境からのメッセージ
気候変動は、氷河や海面の問題だけではありません。私たちの鼻や目のかゆみの奥にも、その影響は潜んでいます。花粉症という身近な経験から、環境の変化を読み取る視点を持つこと。それが、気候変動を理解するもう一つの入り口になるはずです。
※1 松原 篤ほか「」日本耳鼻咽喉科学会会報(日耳鼻),2020年.(2026年2月16日閲覧)※2 島村 歩美ほか「」日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌, 2023年.(2026年2月16日閲覧)※3 室野重之ほか「」日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌, 2022年.(2026年2月16日閲覧)※4 気象庁「」, 2025年.(2026年2月16日閲覧)※5 一般財団法人 日本気象協会「」, 2026年.(2026年2月16日閲覧)※6 国立研究開発法人 国立環境研究所「」国立環境研究所 環境情報メディア, 2005年.(2026年2月16日閲覧)※7 住友大阪セメント株式会社「」住友大阪セメント 公式サイト, 2024年.(2026年2月16日閲覧)※8 J-STORIES編集部「」J-STORIES, 2025年.(2026年2月16日閲覧)※9 齊藤毅ほか「」日本花粉学会会誌, 2017年.(2026年2月16日閲覧)
大久保公裕
医師・名誉教授。1959年生まれ。1984年に日本医科大学卒業後、同大学院耳鼻咽喉科を修了。1989〜1991年に米国国立衛生研究所(NIH)へ留学。日本医科大学大学院医学研究科 頭頸部感覚器科学分野 教授、日本医科大学付属病院 耳鼻咽喉科 部長を経て、現在は同大学名誉教授、寄附講座花粉症学講座教授。花粉症をはじめとする免疫アレルギー疾患の研究・臨床に長年取り組んでいる。
DSR-2534
執筆:永田遥奈 イラスト:ヒライノブマサ 編集:玉野井崚太(CINRA, Inc)
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